このページを編集する

CONCEPT -Think&Talk-|学び続け、進化し続けるビジネスマンに向けて、さまざまな業界のトップリーダー たちと仕事観を語らう。

CONTACT

 2018年1月  

SunMonTueWedThuFriSat
123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031

気持ちの良い選択が私を豊かにしてくれる―木村 元子さん

【第2話】自分のことを知りたくて始めたコーチング
2018年01月05日

kimura2.jpg

木村元子

オフィスブリエ 代表 木村元子

HP:https://木村元子コーチ.com/

-Profile-


コーチ21(現在コーチA)のインストラクターを経て、2010年より世界No.1コーチ・アンソニーロビンズに師事。リーダーに必要なすべてのトレーニングを経て、自分、人を動かす究極のパワーを学ぶ。 クライアント様が持つ才能を見極め、自分らしい在り方、潜在能力を引き出すことを得意とし、心理学、NLP(潜在能力開発)を進化させたセルフマネジメントコーチングをベースに経営者、エグゼクティブ、自分らしいキャリアを創造する女性を中心にプライベートコーチングを展開している。 ビジネスはもちろん、人間関係、お金、自己実現の先の自分など、どんな問題も障害を乗り越え、望む未来を自分で創造する力を手に入れるサポートを行っています。 日本に5人しかいないアンソニー・ロビンズが認めたシニアリーダー。2013年にはアメリカでストレングスファインダーコーチのトレーニングを終えGallup認定ストレングスファインダーコーチとして個人、組織の強みを活かした人材育成に邁進中。

 

#1 魂が震えるようなことを探し続けた日々
#2 自分のことを知りたくて始めたコーチング
#3 幸せは私の中にある

コーチをやろうと思い立ったわけは何ですか?

コーチをやろうと思ったわけではありません。まず自分のことをちゃんと知りたくなったんです。
自分をごまかして頑張って、頑張れば頑張るほど自分が目指しているところとかけ離れていく感じがして、また何か違う目標を立てて頑張る。それを繰り返しても充足感が得られないからすごい不機嫌になってくる!そこから、自分のことを知りたくてよく当たるという占い師がいたら行ってみたりとか、人に「わたしどうしたら良いと思います?」と相談してみたり、色々アドバイスをいただいたり。それでも、不機嫌な自分がいるんですよ。そのときに日経新聞のコーチングの記事を見つけました。

その新聞を読んでいて何か気付かれた?

その記事の中に「答えは自分の中にある」という一節があって、「そうなんだ!答えって外側にあって人が持ってるんじゃなくて、自分の内側にあるんだ。じゃあコーチングを勉強してみよう」と思ったのがきっかけです。

では、コーチになるためではなく、ご自分のために勉強されたんですか?

はい。自分のための勉強でした。コーチになろうっていうのはその時は全く無かったですね。とにかく自分が知りたかった。「なんでこんな感情なんだろう」「何が自分を止めてるんだろう」「何があれば自分は気持ちよく動けるんだろう」とか、「何が私にとって幸せなんだろう」と、とにかく自分のことを理解したくて始めました。

0050.jpg

ちなみに手始めに何から勉強されたんですか?

その日経の記事は、コーチ21(今のコーチA)というスクールの社長である伊藤守さんのインタビューだったのですが、それを読んで、「あ!これだ!」と思って、ほかは全く調べもせずにそこに申し込みに行きました。

どういうプログラムなんですか?

当時は3年間のプログラムで、電話で行っていました、沖縄から北海道まで20人くらいで1時間の電話会議をします。一人インストラクターがいて、「傾聴」というカリキュラムがあったとしたら、1ヶ月間同じメンバーで、うわーとしゃべる方もいるし、中にはただ聞いているだけの方もいるし、顔が見えない声だけのやり取りで進めていく、そんなプログラムでした。

これは業務の合間にされてたんですか?

いいえ、この頃はもう辞めていました。
何か特別な理由があって、航空会社を辞めたわけじゃなく、ただただゼロベースに戻りたかったんです。


辞めるきっかけはコーチになられたからじゃないんですね。

ないない!私その時、38歳独身無職でしたよ。38歳独身無職!

本当ですか?

はい(笑)で、人に会うと「今何してるの?」って聞かれても何も言えない。自分のアイデンティティが見つけられないという体験をしました。例えば「私仕事してます」とか「結婚してます」「私は母です」とか「子育てが大変で」とか何にもないんですよ。それを聞かれるのがすごい辛かったですね。

そうですよね。

自分がどこにも所属してない。自由なのにとても不安で、不自由に感じているというのは辞めてから気が付きました。
航空会社に勤めていたときは健康保険証はクレジットカード形式で会社のロゴが入ったなかなかかっこいいものだったのが、紙になったときはびっくりしましたね(笑)
「えっ破れるやん」ってね(笑)
それまで当たり前だと思っていたことが当たり前じゃなくなって初めて気が付く。いろいろと守られていたんだな~って思いましたね。

世界一のコーチと呼ばれているアンソニー・ロビンズさんはどうやって出会ったのですか?

日本でコーチングの勉強を始めると様々な知識が自分に入ってきて、新鮮で楽しくなって学んでいるうちに、コーチAのインストラクターにもなれたのですが、その一方で知識をいくら入れてもどこか気持ちよく動けない自分がいる。一瞬の変化は起こせても継続した変化を起こし続ける力はつかないから自分もクライアントも成果を出せず、自信がなくなっていく・・・そんな時にアンソニー・ロビンズがバリでセミナーをするというのを目にしたんですよね。それまで彼の本は何冊か読んでいて、てっきり亡くなった偉人だと思っていたんです。だってマザーテレサやネルソン・マンデラのコーチと聞いていたから。

それで「えっ?!アンソニーって生きているの?」と半信半疑で映像をクリックしてみたら・・・ライトがうわ~と光っている会場で音楽がガンガンかかっていてみんな踊ってる!まるでロックコンサートみたい。で、次の映像には人がワンワン泣いていていたり、ハグしていたり?!頭混乱!なんか映画に出てくるような宗教団体みたい?!(汗)

それを見てよく行かれましたね。

「うわ~、ここは私の行くところじゃない」って思って消すんですよ。でもしばらくしたらまた「東京で説明会」ってメルマガが来て、行かないって思っているのにまたクリックしてしまう。セミナー代はびっくりするようなお値段だし、コーチ仲間に聞いても誰も行ったことがないし。「行かない行かない」と思ってまた画面を閉じる。
そしたら今度は大阪の説明会の案内が来るわけですよ。「えっ大阪?」ってクリックする。結局入ってた先約をキャンセルして説明会に行ってるんです。行ってみたらすごい大きいお部屋に、参加者はおじさん2人と私の3人。おじさん2人は説明が終わるととっとと帰ってしまい、担当者と私の11に。「木村さんせっかく来てくれたんだから、今日サインしてくれたら割引がありますよ」っていう手法にまんまと引っかかって、「絶対キャンセルしますから」言いながらなぜかサインしてる。家に帰ってからも「こんなのに行ってどうなんの?」とか。「こんな怖いところ」とか、頭ですごくストップをかけてる自分がいるのに、ものすごく後ろ髪を引かれるような。ここまで自分の何かが引っかかっているのは、無視してはいけない感覚があったんですよね~。これには何か理由があるはずだから行こうと決断しました。

その後ろ髪を引かれるっていうのはどんな感じなんですか?

なんでしょう。頭の中でストップをかけても何度も何度も蘇ってくるような、どこかで自分がすごく惹かれてるのを感じる。それが細胞が惹かれてるのか、心で惹かれてるのかわからないんだけど、何かそういう言葉で説明できない感覚があったんですよね。

バリで1週間研修を受けたからといってそれでお弟子さんになれるわけじゃないですよね。

なれないなれない(笑)。

現在日本で5人しかいないシニアリーダーをされてますよね。このシニアリーダーに
なるにはどんなトレーニングをうけたのですか?


3
年以上かけて全てのトレーニングを受けましたね。日本でアンソニーメソッドを教えている人はいらっしゃるんだけど、心惹かれる感覚は全く違う。それだったら、とにかくアンソニーの持っている全てをひたすら知りたいっと思って学びました。シニアリーダーになることが目的ではなかったです。
ただただ惹かれたんでしょうね。そこに何があるんだろうって。

0064.jpg

それを知りたいという願望だったんですね。
シニアリーダーはなりたいと思う人が全員がなれるわけじゃないと思うのですが、ご自身でなぜなれたと思われますか?


それが目的ではなかったけれど、でも最初に行ったときに自分の中で決めていたのかもしれません。それがどれだけ大変なことかっていうのもわからずに、「わたしあそこに立ちたい」その為にはどうしたらいいんだ?このトレーニング全部うけるんだって。それくらい強く惹かれましたね。

それから第2外国語でトレーニングという言葉も不自由な中で、各国のリーダーの方々から大きなサポートをいただいてました。お金を払ってトレーニングを受けても、シニアリーダーとしてインビテーションを受けられる人の方が少ない中で、たくさんのリーダー達がアンソニーロビンズ社へ私を推す手紙や推薦状を書いてくれました。

今考えると、当時つぎ込まれたものはおそらく大金でしょうけれど、それで今があるんでしょうね?

母にもトレーニングで家を長期にあけるたびに「それで何になるの?それで資格もらえるの?コーチって何する人なの?人の話を聞いてお金がもらえるなんて世の中そんな甘いことはないわよ。」って言われました。

お母様のお気持ちからするとそうですよね。ちなみにお母様はどういう方ですか?

母はむちゃくちゃ明るい人です。元気で明るくて、ある意味賢明です。道を外れることはしません。
そして人のことをとても大事にする人です。自分のことなんてあんまり考えないでいつも人のことばかり考えてる。自分を助けてくれた人に関しては、いつまでも恩義を忘れない。そういう人ですね。例えば父が起業したとき、いろんな人のサポートがあったと聞いています。父が亡くなって数十年たった経った今でも折に触れて手紙やお中元、お歳暮を贈り続けています。もう会社も閉じて長いけど、そういうところは見習いたいと思いますね。

すごい方ですね。これぞ日本の母ですね。

(撮影協力 本多佳子)

#1 魂が震えるようなことを探し続けた日々
#2 自分のことを知りたくて始めたコーチング
#3 幸せは私の中にある